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いくつになってもテレビっ子

いくつになってもテレビっ子

西の善き魔女(今頃)

書籍名:西の善き魔女1~5
著者名:荻原規子
出版社:中央公論新社 C★NOVELS Fantasia

感想:
 今更ですが読みました。作者には惹かれるものがありましたが、なにぶんこのノベルスの装丁が耽美ものみたいな少女漫画絵柄で抵抗があって。空色勾玉の三部作は好きなんですが。
 で。あー、正直なところ少女漫画かも。ごめんなさい。特に2巻はウテナみたいだぞ、雰囲気が。寄宿女学校の原点は私の場合「小公女」なんだけど、遠からず?やっぱラヴィニアみたいなちょっと権力志向の子がいて、とか。まあ、1巻の七匹の子ヤギのくだりを読むと、「パーンの龍騎士」のように文明の忘れ去られた植民星かと…とか言ってたらこれも遠からず、だったし。
 不思議なことに、あまり主人公の印象が強くない。フィリエルはストーリーの進行役であって、周囲が勝手に動いていくようなイメージがある。道具立てはファンタジーと言うよりはSFに近いものがある。結構好きなのはレアンドラだったりするし、ユーシスは王子様役が似合わない。と、なると、感情移入の行く先はルーンだ。あまりしゃべらない設定が幸いしたかもしれない。最初のころの天文台の少年のイメージが好きだ。「世界のレンズ」のナズュレットを思い出させる。あーそういえばナズュレットの書もしばらく読んでいないけど。
 シリーズ読んでいると、作者の読書遍歴のようなものがかいま見られるのだが、これは故意かな?
 でもルーンの女学校侵入はけっこういけるアイディアだなあ。


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